「次は頑張る」が続かない理由。後悔を行動に変える方法[#125]
テストが終わるたびに、こう思っていませんか?
「もっと早くから勉強しておけばよかった」
「今回は本当にまずかった」
「次のテストこそ頑張ろう」
テスト前日の夜や、答案が返ってきた日に、こんな言葉が頭に浮かんだことはありませんか。
たとえば、テストの2日前になって、ほとんど手をつけていないワークを前に青ざめる。何とか詰め込んだものの、結果は思ったほど伸びない。返却日には「次は絶対に早めに始める」と決めたのに、1週間後にはいつもの毎日に戻っている。
もし心当たりがあっても、自分を責めなくて大丈夫です。実はこれ、とても多くの人が通る道です。
「焼け石に水」ということわざ
「焼け石に水」は、熱く焼けた石に少しの水をかけても、すぐに蒸発して冷めないことから、少しの努力や助けでは足りず、あまり効果がないことのたとえです。
テスト直前の勉強に当てはめると、こうなります。範囲が広いのに、数日で全部を取り戻そうとしても、それまでの不足を埋めきれない場面がある。
ただ、直前の勉強に意味がないわけではありません。あと1問解けるようになれば点数は動きますし、最後まで粘る価値はあります。問題なのは、直前の追い込みだけに頼る形になってしまうことです。毎回それだと、かなりしんどいですよね。

なぜ、同じ後悔を繰り返してしまうのか
意志が弱いから、というわけではないと思います。理由を整理すると、こんな流れが見えてきます。
- テスト前は危機感があるので、本気で反省できる
- テストが終わると危機感が薄れ、日常に戻っていく
- 「次は頑張る」と決めても、何を変えるかまでは決めていない
- 気持ちは新しくなったのに、行動は前と同じまま
後悔の気持ちは、時間がたつと薄れていきます。これは誰にでも起こる自然なことです。だからこそ、気持ちだけに頼らず、具体的な行動を先に決めておくことが大切になります。
後悔を、次の行動に変えるには
全部やる必要はありません。できそうなものを1つ選んで、まず試してみてください。
こんなふうに決めてみる
- 「次は頑張る」を「明日から何をするか」に変える
例:「毎日、寝る前に数学の問題を5問解く」 - その日に習ったことを、その日のうちに見返す
例:「帰ったらノートを5分だけ見る」 - 問題集を少しずつ進める
例:テスト範囲が50ページなら、3週間前から1日2〜3ページ - 間違えた問題を放置しない
例:間違えた問題に印をつけて、週に1回だけ解き直す - 返却されたら、点数以外も振り返る
例:「勉強を始めたのはいつか」「どんなやり方だったか」をノートに3行書く
少しだけ、研究の話
勉強を数日に分けて行う「分散学習」は、同じ時間を一度にまとめて勉強するより記憶に残りやすいことが、多くの実験をまとめた研究(Cepeda ら, 2006)で示されています。また、学習法を比べたレビュー論文(Dunlosky ら, 2013)でも、分散学習と、問題を解いて思い出す練習は、効果の高い方法として挙げられています。
さらに、「いつ・どこで・何をするか」をあらかじめ決めておくと、目標が実行されやすくなることも、心理学の研究(Gollwitzer と Sheeran, 2006)で報告されています。「次は頑張る」より「明日の夜、机で5問解く」のほうが動きやすい、ということです。
ただし、こうした研究は主に大学生や大人を対象にしたものが多く、誰にでも同じ効果が出るとは限りません。参考のひとつとして、自分に合うか試してみてください。

まとめ
後悔すること自体は、悪いことではありません。それは「本当はもっとできた」と、自分で気づけている証拠です。大切なのは、その経験を次の行動に変えること。
「次こそは頑張ろう」で終わらせず、「では、明日から何を変えようか」と考えてみてください。最初の一歩は、5分のノート見直しでも十分です。
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