褒められたら成績が落ちた。褒められてもモチベーションがあがらない生徒は?原因は…[#28]
「私は褒められる伸びるタイプです」という自己紹介などの場面で、よく聞きますよね。
”優しくしてね!”という裏のメッセージがあることはおいておき、ほとんどの人は褒められると伸びるものなんですよね。
子供の学力が伸びるときに欠かせないのが、「ほめ」です。
この褒め方が適切にできる人が周りにいると、子供たちは驚くほど成長していきます。
子供の成績を上げる塾・先生は、単にわかりやすい授業ができるということだけではなく、その他の要素がかなりかかわってきます。
その一つが「褒め方」です。
では、褒めればよいかというとそういうわけではありません。
先生たちの中には、過剰に褒める先生や、「すごいじゃん!」「頑張ったね!」といった言葉を心のこもっていない様子で発する先生もいます。
このような形式的な褒め言葉を繰り返し浴びせられた子どもたちの表情を観察すると、口角が上がることはなく、むしろ曇っているように見えました。
初めて声をかけられた時はうれしそうな表情を浮かべていましたが、先生の褒め言葉は逆にうっとおしくなっていったようです。
今回は、そんな「褒め方」について、記事を書いてみました。
「人は褒められるとやる気が上がる」というのは、よく知られた心理的効果です。ポジティブなフィードバックは、自己肯定感を高め、さらに努力しようという気持ちを引き出します。しかし、褒められることが必ずしもやる気につながるとは限りません。褒め方やタイミング次第では逆効果になることもあります。
今回は、具体的な勉強のシーンを通して、褒められることがどうしてやる気をなくす原因になり得るのかを考えてみましょう。
1. 結果を褒めすぎると逆効果?
たとえば、中学生のA君が定期テストで90点を取り、親が「90点はすごいね!さすが!」と褒めたとします。一見、これでA君のやる気はさらに高まるように思えます。しかし、このような結果に対する褒め言葉が続くと、A君は「次も90点以上を取らないと期待に応えられない」と感じるようになるかもしれません。
結果への過度な期待を感じると、A君のやる気は「褒められるからがんばる」から、「失敗しないようにがんばる」というプレッシャーに変わってしまいます。これが長期的にはやる気の低下につながることがあります。
ポイント: 結果だけを褒めすぎると、失敗への恐怖が強まり、挑戦を避けるようになる可能性があります。
2. 過度な褒め言葉で努力を軽視してしまう
別の例として、Bさんの親が子どもの努力を見て「あなたは本当に頭がいいね」といつも褒めるケースがあります。この場合、Bさんは「自分は頭がいいからできて当然」と思うようになる可能性があります。しかし、次に難しい課題に直面した時、思うようにいかないと「自分は頭がよくないのでは?」と感じてしまうかもしれません。
努力ではなく、能力に対する褒め言葉は、子どもが失敗を恐れるようにし、自信を失う原因となることがあります。特に中学生は、自分の能力に対して敏感な時期です。そのため、褒め方一つで「努力を続ける子」か「すぐに諦める子」になるかの分かれ道になることも。
ポイント: 才能や頭の良さではなく、努力や工夫を褒めることが大切です。
3. 褒められることで現状維持に陥る場合も
親が「今のままで十分よ」と褒め続けることで、子どもが「これ以上努力しなくてもいいんだ」と感じ、挑戦する意欲が失われることもあります。例えば、Cさんが英語のスピーキング練習を始めた時、親が「十分上手だから、それ以上は無理しなくてもいいよ」と言った場合、Cさんは「じゃあ、これで終わりでいいんだ」と思ってしまうかもしれません。
このように、褒め言葉が時に「停滞」を引き起こす原因になることがあります。
ポイント: 現状を褒めるだけでなく、次の目標や成長に向けてのフィードバックも大切です。
4. 褒めることが目的化してしまう場合
さらに、褒められること自体が目的になってしまうこともあります。Dさんは、親に褒められるために勉強を続けていたとします。しかし、褒められることが「勉強のモチベーション」になってしまい、褒められなくなると途端にやる気を失ってしまうことがあります。これは「外発的動機付け」の弊害です。
本来、勉強は「自分のため」に行うものですが、外部からの承認がメインの動機になると、勉強そのものに対する興味や意義が失われてしまいます。
ポイント: 褒めることに偏らず、内発的な動機(自分の成長や達成感)を育てることが重要です。
褒め方の例は?
★逆効果になりえる褒め方
- 結果だけを褒める
例:「100点取れたの?さすが、うちの子は頭がいいわね!」 この褒め方だと、子どもは「頭がいい」というラベルに縛られ、失敗を恐れるようになる可能性があります。 - 比較して褒める
例:「隣の○○君よりずっといい点数じゃない!やればできるんだから、もっと頑張りなさい」 他人との比較は、プレッシャーを与え、勉強自体への興味を失わせる原因になることも。 - 過剰な褒め
例:「すごい!天才よ!この調子で東大に行けるわ!」 現実離れした期待は、子どもに重圧を与え、かえってやる気を失わせることがあります。
★効果的な褒め方
- 過程を褒める
例:「毎日30分ずつ英単語を覚える努力をしているね。その積み重ねが結果につながったんだよ」 - 具体的に褒める
例:「今回の国語のレポート、自分なりの考えをしっかり書けていて良かったよ」 - 成長を認める
例:「前回つまずいていた問題が解けるようになったね。進歩が見られてうれしいよ」
まとめ:効果的な褒め方を考えよう
褒めることは、やる気を引き出すための大切なツールです。しかし、褒め方やタイミングを間違えると、やる気が低下したり、過度なプレッシャーを感じたりすることがあります。自立心や自己肯定感を育てることが大切です。そのため、保護者や先生など周りの大人は結果よりも努力や過程に注目し、成長を見守る姿勢が大切です。
例えば、「頑張って勉強している姿、素敵だね」とか「少しずつ理解しているのが分かるよ、成長してるね」といったフィードバックが、子どものやる気を持続させる力になります。
子どもの努力や成長のプロセスに焦点を当て、具体的に褒めることで、健全な学習意欲を育てることができます。
子供だけではなく、大人も同じですよね。
上司からの声で、モチベーションは変わりますからね。
具体的に褒めることができる塾の先生は、実は多くありません。
授業のやり方の研修はしていても、生徒のモチベーションを上げるための研修とかないですからね。
先生の中に、褒め方が上手な先生は、その先生自身の素養によるところが大きいです。
上記で「具体的に褒めることが重要」とありますが、具体的に子供の様子を把握している先生が多くないということです。
特に、集団指導塾は割合が多いかもしれないですね。
ただ、個別指導塾だからと言っても、子供の様子を見ることができない先生もいるのも現状です。
(正確に言うと、観察していても分析できない感じですかね)
成績を上げられるのは、塾でというよりは、先生で選ぶと良いかもしれません。
相性の良い先生と出会えるとよいですね。
ちなみに、もっとも効果的な方法は、「生徒が○○○○○○○○を、褒められたとき」子供は急成長します!(企業秘密)
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