数学をやめると、脳まで変わってしまう?オックスフォード大学の衝撃研究~中3・高1・高2生必読~[#103]

「数学が苦手だから、もう捨てよう」——そんなふうに考えたことはありませんか?
実は、数学をやめるという選択は、数学の点数だけでなく、脳そのものに影響を与える可能性があることが、最新の科学研究で明らかになっています。

オックスフォード大学が証明したこと

2021年6月、イギリスの名門・オックスフォード大学の実験心理学部門の研究チームが、世界的に権威ある学術誌『PNAS(米国科学アカデミー紀要)』に、驚くべき研究結果を発表しました。

研究概要

14〜18歳の学生133人を対象に、「数学を学び続けているグループ」と「数学をやめたグループ」の脳を、MRIを使って詳細に計測・比較。すると、数学をやめたグループの脳内で、ある重要な物質の濃度が明らかに低下していることが判明しました。

その物質とは、GABA(ガンマアミノ酪酸)です。

GABAって何?なぜ大切なの?

🧠GABAとは?

  • 脳内の重要な神経伝達物質のひとつ
  • 推論・問題解決・記憶・学習などに関わる脳領域で働く
  • 脳の「可塑性(かそせい)」=脳が変化・成長する力に深く関係している
  • 思春期〜青年期の脳の発達において、特に重要な役割を果たす

GABA濃度が高い状態は、脳が活発に学習・成長できる状態を意味します。逆に言えば、GABAが低下すると、脳の「伸びしろ」が失われていく可能性があるのです。

数学をやめたグループのGABA濃度は低く、
研究者はそれだけで「数学を学んでいるかどうか」を
高い精度で判別できた。 (出典:Zacharopoulos et al., PNAS 2021)

「もともとの差」ではなかった

「それって、もともとGABAが低い人が数学をやめるだけでは?」という疑問を持つ人もいるかもしれません。研究チームもそこをきちんと検証しました。

まだ数学をやめるかどうか決める前の段階の生徒を計測し、その後どうなったかを追跡調査したところ、もともとの差ではなく、数学をやめたことによってGABAが低下したことが確認されたのです。

実験に参加した14〜18歳の学生数133人
GABA低下が学力低下に影響した期間約19ヶ月後
世界最高峰の査読済み学術誌PNAS掲載

さらに、数学をやめた時点でのGABA濃度が低いほど、その後の数学的思考力の低下が大きかったこともわかりました。つまり、GABAは「これから伸びるかどうか」を予測する指標にもなっていたのです。

これって、日本の受験生にも関係ある?

この研究はイギリスで行われたものですが、日本でも高校生が文系・理系を選択し、「数学を本格的に学ぶかどうか」を決める場面があります。

「数学が苦手だから文系でいいや」「どうせ将来使わないし」——そう思って数学から遠ざかることが、実は数学の成績だけでなく、思考力・記憶力・問題解決力といった汎用的な脳の力にまで影響を及ぼす可能性があるのです。

逆に言えば、数学を学び続けることは、脳を鍛え、さまざまな分野で活躍できる「思考する脳」を育てることにつながります。

まとめ

📌 この研究からわかること

  • 数学をやめると、脳内のGABA濃度が低下することが科学的に確認された
  • GABAは推論・記憶・学習などに関わる重要な神経伝達物質
  • この変化は「もともとの差」ではなく、数学をやめたことが原因と判明
  • GABA低下は、約19ヶ月後の学力低下を予測する指標にもなっていた
  • 数学を学び続けることは、脳の可塑性を守ることにつながる

「数学は嫌いだけど、捨てるのは怖くなってきた…」そう思ったなら、それは正しい直感かもしれません。苦手でも、少しずつ向き合い続けることが、あなたの脳への最高の投資になります。

個別学習塾LEAFでは、数学が苦手な生徒さんでも「わかる・できる」を積み重ねられるよう、一人ひとりに合わせた指導を行っています。ぜひ一度、相談してみてください。


GABAってチョコレートが売っているけど、それから摂取できたりするものですか?

結論から言うと、残念ながら、食品から摂ったGABAは脳には届きにくいとされています。

GABAチョコを食べても、脳のGABAは増えない

最大のポイントは「血液脳関門(BBB)」という仕組みです。脳は非常に繊細な器官なので、食べ物から摂ったGABAが血液脳関門を通過できず、脳には届かない Hirai-harikyuのです。

つまり、オックスフォード大学の研究で問題になっていたような「脳内GABA濃度の低下」は、チョコを食べても補えないということになります。

では、GABAチョコは意味がないの?

そうとも言い切れません。効果の種類が「脳内への直接作用」ではなく別のルートです。

経口摂取したGABAは小腸で吸収されて血中に取り込まれ、末梢の自律神経系においてノルアドレナリンなどの興奮系ホルモンの放出を抑制し、副交感神経を高めることで、一時的・心理的なストレスを低減すると考えられています。 Glico

つまり、「脳に直接届く」わけではないが、自律神経を通じてリラックス効果を間接的にもたらす可能性がある、というのが現在の科学的な理解です。実際にGABAは「機能性表示食品」として消費者庁に認められており Macaroni、一定の根拠はあります。

まとめると

内容
🧠 脳内GABAを増やせるか✕ できない(血液脳関門を通過できないため)
😌 ストレス軽減・リラックス効果△ 一定の効果あり(自律神経への間接作用)
📚 勉強・学力向上への効果✕ 直接的な効果は期待できない

では脳内GABAを増やすには?

脳内にGABAを増やすには、原料となるタンパク質を食べることです。GABAはタンパク質が分解されてできるアミノ酸のひとつ「L-グルタミン」から、脳内で合成されています。 Hirai-harikyu

つまり、食事・睡眠・運動を整えて脳自身にGABAを作らせるのが王道です。そして何より、今回の研究が示すように「数学を学び続けること」自体が脳のGABAを守ることにつながる——というわけです。

方法脳内GABAへの効果
GABAチョコ・GABAサプリ✕ 直接は届かない
L-グルタミン+ビタミンB6✅ 脳内で変換される
食物繊維・発酵食品(腸活)△ 間接的に増える可能性(研究中)
数学を学び続ける✅ 脳が自らGABAを維持する

結局のところ、バランスのよい食事・十分な睡眠・そして数学を続けることが、脳内GABAを守る最も確かな方法ということになりますね。


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参考文献:
Zacharopoulos, G., Sella, F., & Cohen Kadosh, R. (2021). The impact of a lack of mathematical education on brain development and future attainment. Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS), 118(24), e2013155118.
https://doi.org/10.1073/pnas.2013155118

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