気がついたら、みんな勉強していた。最後の一人にならないで[#121]

気がついたら、みんな勉強していた。

最後の一人にならないでね。

まわりがやっていなければ、自分もやっていなくても安心する。
そういう空気、感じたことはありませんか。

でも、それ、もしかしたら自分の中学だけだったりします。

例えば、学校が終わって帰宅して、夕飯までなんとなく時間を過ごす子もいれば、同じ時間に、塾の自習室に寄って勉強し、夕飯の時間になったら帰宅する子もいます。
同じ高校を受けるライバルなのに、学校や地域によって受験に対する空気感がまったく違う。これは決して大げさな話ではありません。

「まわりも大丈夫」は、ただの錯覚かもしれない

人は、まわりの人がどう思っているか、どう行動しているかを見て、自分の行動を決める生き物です。
心理学では、「本当はみんな不安に思っているのに、まわりを見て『大丈夫そう』と勘違いしてしまう」という現象がよく知られています。

塾でもよくある話です。テストの点数が悪くて内心勉強をしなきゃと思っているのに、休み時間はいつも通り友達とゲームの話で盛り上がる。そんな様子が受験モードにするのを妨げ、「まだみんなやってないから自分も大丈夫!」と思い込む生徒たちで溢れ返すのです。

「まわりも大丈夫そうだから、自分も大丈夫」
その安心感の正体は、案外、こんな勘違いの積み重ねだったりします。

受験モードになっていると、休み時間の過ごし方は、次の授業のチェックテストの見直しや、今の授業のわからない点を友達同士で話したりしています。
授業が終わると、だらだら生徒同士で話をせず、自習室に向かう生徒、すぐに帰宅する生徒など、行動のメリハリが明確です。
お迎えが車で友達同士でおしゃべりをすることももちろんありますが、受験モードになっていない子たちのそのおしゃべりとはまた違うんです。

「みんなで志望校を下げよう」の恐ろしさ

以前、あるクラスで、みんなで志望校を下げて「○○高校に行こうね」と、生徒たちの内輪で盛り上がっていたという話を聞いたことがあります。仲の良い友達同士だからこそ出てくる話で、その場では誰も悪気はありません。

でも、本格的に志望校を決める12月ごろになると、状況は変わります。やっぱり本当は第一志望校に行きたいのに、学力的に追いつかず諦めてしまう。そんな現状が、実際にあります。

まわりの空気感というのは、それくらい恐ろしいものです。

まわりの空気に流されて志望校を下げてしまう様子

高校入試の話に戻ります。
今、自分のまわりが受験モードになっていない。それはあなた自身の問題でもあり、同時に、保護者や先生の責任でもあります。

「高校入試くらい勉強しなくても」という言葉の正体

無責任な大人や先輩の中には、「高校入試くらいなんて勉強しなくてもいける」と平気で言う人がいます。

実際、高校入試を乗り越えた後の高校の勉強量は、入試と同じくらい、あるいはそれ以上です。だからこそ、その人にとっては「高校入試なんて余裕」と思えるのです。

でもそれは、自分自身がすでに高校入試を乗り越えたから言えることであって、これから入試を迎える中3生、それより下の学年の子にとってはまったく違う話です。
その基準にすら到達していないのに、その言葉だけを聞いて、「あ、勉強しなくてもOKなんだ」と本気で思い込み、そのまま本気で勉強しないままの子も、実際にいます。

「やっていない子」ではなく「やっている子」を見よう

こういう話は塾生にもよくします。話すことで現実に気づき、勉強をし始める子は確かにいます。

それでも、自分のまわりで「やっていない子」を見つけて、安心してしまう子もいます。
休み時間に騒いでいる子、部活のあとダラダラ帰る子。目につきやすいのは、いつもそういう子です。

でも、静かに自習室に通っている子、塾の帰りに単語帳を開いている子は、目立たないだけで、ちゃんといます。

やっていない子は、いなくなったわけではありません。
ただ、やっている子の方に、目を向けていないだけです。

やっている子に目を向けることの大切さ

今、気づけるかどうか

10月の教達検が近づいてきて、「そろそろ勉強しなくちゃ」と思い始める子もいます。
でも、正直に言うと、今の時期に本気になっても、思うような結果にはなりにくいです。

本当に本気でやっている子は、夏前からスタートを切り、夏に本気で取り組み、今はその調整をしている最中です。

それでも、今、気づけたなら、2回目の教達検には少しはましになるかもしれません。

今の時点でも気づけない子は、1回目のテスト結果を突きつけられて、そこで初めて気づくこともあります。現実を知って、どうしたらいいかわからない、どう努力したらいいのかわからない。そういう子は実際にいます。

「いるから大丈夫」ではありません。少数派です。

そうなると、行きたい高校ではなく、行ける高校を探すことになってしまいます。

気づけ。まだ、教達検前だぞ。
保護者よ、気づかせて、無理やりにでも動かす時期だぞ。

気がついたら、みんな勉強していた。

最後の一人に、ならないでね。


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