「受験生になれる子」と「まだなれていない子」の分かれ道[#115]
夏休みも折り返し地点を過ぎました。10月6日の教達検まで、残り8週と少し。この時期になると、中3生は二つのタイプにわかれます。
ひとつは、もう自分の言葉で志望校や得点、内申について話せるようになっている子。もうひとつは、まだどこか他人事のまま夏を過ごしている子です。
その分かれ道がどこにあるのか、そして「まだなれていない」と感じている人が今日からできることについて、少し正直に書きます。
「目の前に来ないと動けない」というサイン
例えば、こんな心当たりはないでしょうか。
- テスト範囲表が配られるまで、何を勉強すればいいかわからない
- 模試の結果が返ってきて初めて「まずいかも」と感じる
- 「まだ夏休みだから」「文化祭が終わってから」と、始めるタイミングを先へ先へと延ばしてしまう
これ自体は、実はとても自然なことです。人は誰でも、遠い未来のことより目の前のことを優先してしまう傾向があります。心理学の世界でも、先延ばし行動は「意志が弱いから」というより「今の自分と、未来の自分をうまくつなげてイメージできないから」起こりやすい、と考えられています。
つまり、「なんとなく怖いから」「面倒だから」動けないのではなく、そもそも半年後・1年後の入試本番の自分を、リアルに想像できていないケースが多いのです。
子どもだけの責任にしていいのか
ここで大事なことをひとつ。
「動けない子」を見ると、つい本人の性格や努力不足のように見えてしまいます。でも実際には、そのように育ててしまっているのは、周りの大人かもしれません。
たとえば、こんな塾はないでしょうか。
- 中1生に、高校入試がどんな仕組みで決まるのか一度も話さない
- 中2生に、今の中3生がどれくらい動き出しているのかを伝えない
- 小6生に、中学の勉強がどう変わるのかを事前に話さない
種をまいていなければ、芽は出ません。「夏になったら急に受験生になる中3生」というのは、実はほとんど存在しないのです。その前の1年、2年で、どれだけ「未来の自分」を意識できる声かけがあったか。そこで差がついています。
保護者の方にとっても同じことが言えるかもしれません。子どものことを思って伝えている言葉でも、伝わり方は子どもによって違います。年齢が上がるほど、親の言葉より「第三者の言葉」の方が届きやすくなる時期もあります。塾や先生を、そういう役割として頼ってみるのも一つの手です。

「やりたいことを優先する」のと「嫌なことから逃げる」の違い
部活や好きな勉強、興味のある活動を優先するのは、悪いことではありません。むしろ、それを軸に高校を選ぶ生徒がいてもいいと思っています。勉強にせよ、部活動にせよ目標をもって取り組んでいることが何より重要です。
ただし、それと「嫌なことを避け続ける」ことは、似ているようで全く別の話です。
入試には、好き嫌いに関係なく越えなければいけない基準点があります。「行きたい高校」と「今の得点・内申」に差があるなら、その差を埋める行動が必要です。そこから目をそらして、できない理由だけを積み重ねていくと、気づいたときには選べる選択肢そのものが狭くなってしまいます。

今、できること
教達検が終わり、結果が出てからできることは、実はそれほど多くありません。だからこそ、今のこの時期にできることがあります。
- 中3生本人へ:まずは「今の自分の得点・内申」と「行きたい高校の基準」を、数字で並べてみること。感覚ではなく数字で見ると、やるべきことが具体的になります。
- 保護者の方へ:「勉強しなさい」ではなく、「今どこまで見えてる?」と、進路の話を一緒に確認する機会を作ってみること。
一朝一夕で変わるものではありません。でも、種をまくきっかけすら作らないまま夏を終えてしまうのは、もったいないことだと思います。
LEAFでは、一人ひとりの現在地と志望校の距離を、一緒に数字で確認するところから始めています。ご家庭だけでは伝えづらいことも、第三者としてお手伝いできることがあるかもしれません。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
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