【脳葉強化】『油分け算③ 6Lをつくる』 ひらめきラボ《0052》 ~教科書にない問題を考えること~
解答:
下の表を参照
解説: レベル1
9Lのマスと4Lのマスを使って、6Lの水を空のおけに測り取る方法は以下の通りです。

- 9Lのマスに満杯に入れる
- 9Lの水のうち4Lのマスに4L移す(7Lのマスには5L残る)
- 4Lのマスの水をもどす
- 9Lに入っている5Lを4Lのマスに移す(9Lのマスには1L残る)
- 1Lを空のおけに入れる。(4Lのマスの水は、元のおけにもどす)
- 9Lのマスに満杯に入れる
- 9Lの水のうち4Lのマスに4L移す(7Lのマスには5L残る)
- 9Lのマスに入っている5Lの水を空のおけに入れる
これで、6Lの水を空のおけに測り取ることができます。
解説: レベル2
7Lのマスと5Lのマスを使って、6Lの水を空のおけに測り取る方法はいくつかあります。
手順ができるだけ少なくする方法を思いつきましたか?
最小の手数は2回だよ
■その1

■その2
下の図のようにマスを傾けると、マスの容量の半分の量を測ることができます。

この2つを足すと、3.5+2.5=6Lになりますね。
過去の油分け算
【脳葉強化】『油分け算② 10L・3Lをつくる』 ひらめきラボ《0030》 ~子どもに“考えるクセ”をつけさせるために、家庭でできること~ – 個別学習塾 LEAF
【脳葉強化】『油分け算① 4Lをつくる』 ひらめきラボ《0007》 – 個別学習塾 LEAF
いかがでしたか。
算数・数学は、答えが一つでもそこに至るまでの道筋はいくつもあります。
最短に気づけたときは気持ちいいですよね。
教科書にない問題を考えること
油分け算(和算の「油分け問題」)は、単なるパズルではなく、「考え方」を鍛える教材として非常に優れています。一方で、使い方によってはデメリットもあります。
メリット
① 試行錯誤する力が身につく
最初から解き方がわからないため、
- 仮説を立てる
- やってみる
- 失敗する
- 修正する
というサイクルを自然に繰り返します。
これは、数学だけでなく、勉強全般で重要な「考える力」の土台になります。
② 順序立てて考える力(アルゴリズム思考)が育つ
油分け算では、
「次に何をするか」
を順番に考えなければなりません。
例えば、
- 5Lを満タンにする
- 3Lに移す
- 残りを確認する
- 次はどうするか
というように、一連の手順を組み立てる力が鍛えられます。
これはプログラミング的思考にも通じます。
③ ゴールから逆算して考える力が身につく
「4Lを作る」という目標から、
「その一歩前はどんな状態なら作れるだろう?」
と逆向きに考えることもできます。
受験問題では、この逆算力がとても重要です。
④ 状況整理が上手になる
頭の中だけでは混乱するので、
- 図を書く
- 表を書く
- 状態を記録する
ようになります。
この習慣は文章題や理科の実験、場合の数などにも役立ちます。
⑤ 「考え抜く力」が育つ
すぐに答えが出ない問題なので、
「あきらめずに考える」
という経験になります。
最近の子どもは答えを検索することに慣れていますが、油分け算は「考える時間」に価値があります。
⑥ 成功体験が得られる
正解したときには、
「自分で見つけた!」
という達成感があります。
この成功体験は、「難しい問題にも挑戦してみよう」という意欲につながります。
デメリット
① 答えだけを見ると学習効果が小さい
手順を暗記してしまうと、
「考える教材」
ではなく、
「覚える教材」
になってしまいます。
② 苦手な子には難しすぎることがある
何をすればよいかわからず、
「できない」
だけで終わってしまうことがあります。
そのため、
- ヒントを出す
- 図を描かせる
- 少しずつ考えさせる
などのサポートが重要です。
③ 学校のテストには直接出にくい
油分け算そのものが出題されることは少ないため、
「テストの点数だけ」を重視する場合は優先順位が低く感じられるかもしれません。
ただし、そこで身につく思考力は、文章題や関数、証明など、さまざまな場面で活きてきます。
④ 試行錯誤だけで終わることがある
解けた後に、
「なぜこの手順でできたのか」
を振り返らないと、次の問題への応用が難しくなります。
学習効果を高めるポイント
油分け算は、「解けたら終わり」ではなく、その後の振り返りが重要です。
例えば、
- なぜこの手順でうまくいったのか?
- 無駄な操作はなかったか?
- 他の解き方はあるか?
- 一般化するとどんな法則があるか?
まで考えることで、思考力がさらに深まります。
総合的に見ると
私は、油分け算の最大の価値は「正解を出すこと」ではなく、「考え方を鍛えること」にあると思います。
学校の問題は解法を知っていれば解けるものが多いですが、油分け算は「解法を自分で見つける」ことが求められます。その過程で、試行錯誤、論理的思考、状況整理、逆算、粘り強さといった、教科を問わず役立つ力を育てられる点が大きな魅力です。
一方で、その価値を十分に引き出すには、「答えを教える」のではなく、子どもが自分で考え、最後に考え方を振り返る時間を確保することが大切です。そうすることで、油分け算は単なるパズルではなく、思考力を育てる優れた教材になります。

